社交ダンスの特徴/種類/種目について詳しく解説。初心者が試すとよい種目はワルツとルンバ?

北牧

こんにちは。プロダンサーの北牧雅文です。
今日の記事では「社交ダンスの種類や種目」について詳しくお伝えしていきます。

ラテン?スタンダード何それという方はぜひ最後まで読んでくださいね。

また初心者で何から練習したら良いの?と種目選びに迷っている方も初心者の方がどういう順序で練習したらよいか解説しているので参考になさってください^^

早速、社交ダンスの特徴・種類や種目について解説していきます。

まず社交ダンスは大きく分けてスタンダート・ラテン2つの種類に分類されることを覚えてください。

そして、そのスタンダードラテンがそれぞれさらに10種目に分かれます。下記の図をご覧ください↓

スタンダードが5種目、ラテンが5種目となります。まずはスタンダードとは何か?またスタンダードに含まれる10の種目内容について詳しく解説していきます。

北牧

動画は北牧や高島が競技会に出た時のものです!全日本代表になったことがある北牧のダンスも楽しんでもらえると嬉しいです。

社交ダンスのスタンダード種目

スタンダードとはスローテンポな音楽に合わせて、男女が両腕を組み優雅に踊る種目を指します。

男性は黒い燕尾服を、女性は華やかなロングドレスを着用。

北牧

動画を見ていただくとイメージがつかめると思います!

それでは、ここからはスタンダード10種目ごとの特徴を紹介していきますね。

1. ワルツ

ワルツは、3拍子のゆったりとした音楽にあわせて踊る種目です。滑らかな上下運動(ライズ&フォール)と大きなスウィングを組み合わせることで、優雅な印象のダンスになります。

初心者の方が最初に習う種目でもあり、比較的踊りやすいです。上級者になると、ベーシックだけでなく、難易度の高いステップを組み合わせて踊ることが多くなります。

そのため、ワルツはダンスを始めたての方から上級者まで楽しめる種目ですね。

北牧

ぜひ、初心者の方はワルツにトライしてみてください

2. タンゴ

タンゴは、スタンダードの中でも特に情熱的な印象の種目です。4拍子のリズミカルな曲にぴったりな、シャープなステップが特徴的。

大きく動くステップとその場で行う激しいアクションが組み合わせられることで、力強さのあるダンスになりますまた、首を激しく左右に動かすネックアクションを取り入れると、非常にスタイリッシュな雰囲気のダンスになります。

タンゴは一定の高さを保ちながら踊る種目で、膝などの曲げ伸ばしが少ないので、高齢の方でもチャレンジしやすいでしょう。

3. ヴィエニーズワルツ

3拍子の軽やかな曲にあわせて踊るのが、ヴェニーズワルツです。ワルツも3拍子の曲で踊りますが、ヴェニーズワルツの方がテンポが早く、軽快な雰囲気になります。

そのため、きれいに踊れるようになるまでには、少々時間がかかるでしょう。

ヴェニーズワルツの曲は、映画の「舞踏会」のシーンでよく使われているので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。映画では豪華なドレスを着た貴族が優雅に踊っていますが、現在はスポーツ的な要素が強くなっています。

一昔前までは、くるくると回るステップを繰り返すことが多かったです。しかし、現在はステップや表現方法のバリエーションが増え、観客だけでなくダンサーも楽しめる種目となりました。

4. スローフォックストロット

スローフォックストロットは、4拍子のゆっくりとした音楽に合わせて踊ります。滑らかな体重移動と緩やかな上下運動によって、流れるようにフロア上を移動していきます。

ダンスシューズを履いた状態で滑らかに動くには練習が必要なので、初心者の方には少々難易度が高いでしょう。上級者になると、ステップ間の切れ目が見えてこないくらい滑らかに踊れるようになることも。

また、スローフォックストロットは常に滑らかに踊られるのではなく、合間に激しいアクションが取り入れられることもあります。激しいアクションを入れることで、それがアクセントとなり、ダンスに抑揚をつけられます。

5. クイックステップ

クイックステップは、スタンダードの中でも特にアップテンポな4拍子の音楽で踊る種目です。飛び跳ねたり走ったりするようなステップが使われるので、踊り続けるには体力が必要です。

また、ただステップを踏むだけでなく、優雅さも要求されるので、カップルで何度も練習して息を合わせる必要があります。

ただしベーシックは、飛び跳ねたり走ったりするステップが少ないです。曲のテンポを下げたり簡単なステップを使ったりすれば難易度が下がるので、挑戦しやすくなるでしょう。

ラテン

ラテンはセクシーで情熱的な印象の種目で、スタンダードよりも自由に体を動かして表現できます。ラテン種目を披露する際は、スタンダードよりも男女共に露出が多めの衣装を着用することが多いです。

ラテンに分類される種目は、下記の5つです。

それでは、それぞれの特徴を見てみましょう。

1. サンバ

北牧と一緒に活動している高島先生と菜緒子先生です

サンバは、フロアを反時計回りに移動しながら踊る種目で、膝を曲げ伸ばしによるバウンドするような動作が組み込まれていますブラジルのサンバがアレンジされたものなので、激しく腰を振り続けるような動作はありません。

2/4拍子の曲を使い、踊る際は2拍目にアクセントをつける必要があるので、しっかり踊ろうと思うと難しく感じるでしょう。しかし、アップテンポで明るい曲が多いので、踊っていて楽しくなること間違いなしです。

練習を重ねるごとに技術は身につくので、まずはステップを踏んで雰囲気をサンバ特有の雰囲気を楽しんでみても良いと思います。

2. チャチャチャ

ラテンの種目の中でも特に人気が高いのが、チャチャチャです。軽快な4拍子の曲が使われるので、初めはテンポにあわせてステップを踏むだけで精一杯でしょう。

しかし、上級者ともなれば曲のテンポにぴったりあわせられるだけでなく、観客を意識したダンスもできるようになりますトップの選手は人間離れしたスピードでステップを踏んでいるので、非常に見応えがあると思いませんか?(動画をぜひご覧になってくださいね^^)

チャチャチャの曲はテンポが速いので、練習するときは速さを調整して丁寧な動作を心がけるのがポイント。土台をしっかり作り込んでから徐々にテンポを上げていけば、いつしか観客を魅了するダンスができるようになるでしょう。

3. ルンバ

ルンバは、ゆっくりとした4拍子の曲にあわせて踊ります。チャチャチャなどと比較すると、シンプルなステップで踊れるので、初心者の方でも踊りやすいです。

ただし、ルンバは体を大きく使って恋の駆け引きを表現するのが特徴の種目。ダンスの技術だけでなく、表現力も重要な要素です。カップルによって官能的であったり情熱的であったりと、恋の表現方法が異なります。見比べてみることで、よりルンバを楽しめるようになります。

4. パソドブレ

パソドブレはスペインの闘牛を模した種目で、男性は闘牛士、女性は牛やケープをダンスで表現します実は、他のラテン種目は女性が主役なのですが、パソドブレだけは異なります。

闘牛士役の男性が主役となり、荒ぶる牛を挑発。闘牛では一歩間違えると命を落としてしまう危険な競技なので、ダンスでもその緊張感が表現されます。また、パソドブレにはフラメンコの要素も加わっているので、情熱的な印象のダンスになっています。

5. ジャイブ

ジャイブは、軽快で歯切れの良い音楽にあわせて踊る種目です。テンポが非常に速いため、上級者向けのダンスと言えます。また、素早くキックしたり飛び跳ねたりする動作が組み合わせられるので、技術だけでなく持久力も必要です。

一般的にジャイブは、ダンスパーティーでは踊られません。競技会でも予選を勝ち上がった選手のみが踊ることが多いので、実際に踊ったり見たりする機会が限られています。一曲踊るだけでも体力を消耗しますが、アップテンポで明るい曲調なので、踊りきったときにはスカッとするでしょう。

目次

社交ダンス初心者は、ブルースとジルバから。

社交ダンス初心者の方が迷うのが、「どの種目から練習を始めたら良いのか」ではないでしょうか?

実は、人によって考え方は違いかなり壮大で永遠のテーマなのですが少しまとめてみました。

社交ダンス初心者の練習の始め方

日本ではまず最初にブルースとジルバをやることが多いです。ちなみに海外ではクイックからやることが多いと聞きます。

共通
ブルースとジルバ
選択
スタンダード①かラテン①の選択
スタンダード①
ワルツ→タンゴ→スローフォックス→ラテン②へ
ラテン①
ルンバ→チャチャチャ→スタンダード②へ
スタンダード②
ワルツ→タンゴ
ラテン②
ルンバ→チャチャチャ

のような形です。

北牧

生徒さんに特別これから踊りたいなどの希望がない場合は

ブルースとジルバ
クイック(曲だけクイックで中身はブルース)
ワルツ
タンゴ
ルンバ

といった順でお伝えすることが多いです。生徒さんに特別な意思がない場合は最初にパソ、ジャイブ、ヴィニーズをお伝えすることはないです。

本人のやる気とどこまで社交ダンスを極めたいか?でも話は変わるのですが

パーティーで踊りたい人
ワルツ、タンゴ、スローフォックス、ルンバ、チャチャチャ、ジルバ

競技会の下位級
・スタンダードならヴィニエーズワルツ以外
・ラテンならジャイブ以外

競技会の上位級
スタンダードもラテンも全種目
あたりが最低限必要

このような形になります。

ただし、希望がある場合はそれぞれの生徒さんと決めたり、目標によっても順序を変えています。

社交ダンス初心者は、どの種類から始めるか先生に相談。

社交ダンス初心者が、社交ダンスを始めるとき、種類選びはとても重要です。

いきなり難しいものからやると上達せずに社交ダンスを辞めたいと思ってしまう場合もあるかもしれません。あなたの気持ちを尊重しながら、自分自身のレベルや目標を共に考えてくれる先生に相談しましょう。

もしあなた社交ダンスの先生探しをしている場合は、気軽にご相談ください。

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また、社交ダンスの始め方についても下記記事にまとめていますので、参考にしていただけると嬉しいです。

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この記事を書いた人

元WDSF世界選手権日本代表。社交ダンス発祥の地であるイギリス、現在の競技ダンスシーンを牽引するイタリアへと留学しダンサーとして世界を舞台に活躍。のちにダンススポーツテクニックの教本を作成したチームディアブロが主催するアカデミーにて、元世界チャンピオン・Benedetto Ferruggia & Claudia Koehler両氏に師事。国際的にスタンダードとなりつつあるダンススポーツテクニックを体系的に学んだ第一人者として、以後日本での育成・コーチ活動に従事している。

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