「子どもにやらせておいた方がいい習い事を知りたい」
「親の意向で習い事をさせて大丈夫なのかな?」
「我が子には将来に役立つ習い事をしてほしい」
現代を生きていく中で、語学やITなどのスキルが必須と言われています。そんな中「じゃあ子どもにはどの習い事をさせればいいの?」と困っている方も多いのではないでしょうか。
子どもに習い事をさせるとなると、その子の将来や月謝など想像以上に考えないといけないことが多いです。また習い事を始めたら、子どもの好きなことや関心のあることを見つけ出してあげたいですよね。
そこでこの記事では、以下の内容について解説します。
- 現代の子どもに人気の習い事
- 習い事をしている子どもの実態
- 子どもに合った習い事の選び方
幼少期から高校までの経験を通じて、その子の考え方や価値観などが養われていきます。そのため、親として子どものためになる習い事を選んであげましょう。
子どもの習い事選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
子どもに人気の習い事ランキングTOP10
子どもに習い事をさせるなら「将来の選択肢を広げてあげたい」「得意分野を伸ばしてあげたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、子どもに人気の習い事TOP10を紹介します。
- 学習塾
- 英語・英会話
- 水泳
- 通信教育
- 音楽教室
- 体操教室
- サッカー
- ダンス
- 書道
- プログラミング
それぞれの習い事が人気の理由と月謝の相場も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 学習塾
学習塾は、習い事の中でも特に人気が高いです。なぜなら、中学校や高校のテストの成績の向上や受験対策に役立つためです。
授業の先取り学習ができるので、勉強に関する悩みを軽減できます。また、学歴は就職に関わるので、学習塾は将来役立つ習い事と言えます。
ここでは、幼稚園から高校における、学習塾にかかる月額相場をまとめてみました。
学校 | 月額(公立) | 月額(私立) |
幼稚園 | 650円 | 2,290円 |
小学校 | 4,443円 | 126,395円 |
中学校 | 16,914円 | 12,780円 |
高校 | 8,907円 | 10,776円 |
幼稚園や中学校の場合は、公立よりも私立に通っている方が学塾にかける費用が高いことがわかります。ただし、学習塾の月謝は、マンツーマン形式かグループ授業形式かで大きく異なります。
また、受験対策コースのように集中的に行われる講座には別途費用がかかるので、学習塾を比較するときの参考にしてみてください。
2. 英語・英会話
英語文法のレッスンや英会話教室は、幅広い年代で人気の習い事です。企業の海外進出や外国人労働者受け入れなど、グローバル化が進むにつれて、英語の必要性が高まってきています。
また、リモートワークの普及によって、海外の方とも手軽につながれる時代になりました。新型コロナウイルスの影響もあり、海外企業とのやりとりもリモートで行う場合が増えていくでしょう。
このような現代の状況から、英語は「子どもの将来の選択肢が広がる」という親の想いが反映され、人気の習い事になっています。
一番馴染みのある月4回(1回1時間)のグループレッスンの月額の相場は、7,500〜15,000円です。ただし、月謝とは別に、入会金や教材費を支払う必要があります。
月謝だけでなく、入会金も教室によって異なるので、比較検討するのがおすすめです。
3. 水泳
水泳は体力の向上が期待でき、海やプールなどに遊びに行ったときに溺れる可能性が低くなるという理由から人気の習い事です。車の運転と同じように、泳ぎ方を一度覚えてしまえば一生忘れないスキルなので、小学生のときだけ水泳を習わせるケースも多いでしょう。
スイミングスクールの月額相場は、5,000〜8,000円です。月謝とは別に入会金やゴーグル・水着などのウェアの費用がかかります。
スクールによっては、指定されたウェアを購入する必要があるので、予想よりも費用がかかる可能性があります。また、大きな大会に出場する選手を目指すなら、月謝はもう少し高めの金額になるでしょう。
そのため、スイミングスクールに通うことを検討しているなら、事前のリサーチが重要です。お近くに複数のスイミングスクールがある場合は、それぞれのレッスン内容や費用を確認してみましょう。
4. 通信教育
通信教育は学習塾とは違い、主に家で勉強をするのが特徴です。送り迎えをする必要がなく、子どもの学習状況を把握できる点から人気の習い事となっています。
通信教育であれば、目が届くところで子どもが勉強するため、安心できるという方も多いのではないでしょうか。しかし、1人で勉強するのに向いている子どももいれば、そうでない場合もあるので注意が必要です。
通信教育と学習塾のどちらかを選択する場合は、子どもの性格や本人の意向も考慮しましょう。
通信教育の月額相場は、3,500〜15,000円です。習う教科の数を増やしたり学年が上がったりすると、金額が高くなる傾向にあります。
長期的に利用したいなら、費用面を考慮して通信教育を選択するのがおすすめです。
5. 音楽教室
音楽は感性を豊かになり、リズム感が身につくという理由から習っている子どもが多いです。特にピアノは、両手だけでなく足も使いながら弾く楽器なので、集中力が養われると言われています。
また、ほとんどのピアノ教室が年に数回、発表会を設けています。人前に立ち、パフォーマンスする経験ができるのもピアノ教室の特徴です。 場数を踏むことで、度胸が身につくでしょう。
人気のピアノ教室の月謝は、5,000〜14,000円です。個人で経営している教室は大手と比べて、安く抑えられることが多いです。そのため、大手の教室の費用が高いと感じるなら、個人経営のところも確かめてみてください。
6. 体操教室
運動神経の基礎づくりや、身体能力の向上を期待できるのが体操教室です。サッカーや野球のように、特定のスポーツをする前の体力作りにも役立ちます。
体操は基本的に個人競技のため、自分の努力次第で技を習得できます。一人で努力する必要があり忍耐力が必要ですが、継続すれば精神面も鍛えられるでしょう。
体操教室の月額相場は、4,000〜10,000円です。教室やコースによって費用が変動するので、比較してから通うところを決めましょう。
7. サッカー
現在、日本では野球より競技人口が多くなっているほどサッカーは人気のスポーツです。1992年に日本のプロサッカーリーグである、Jリーグが開幕したことが要因と言えます。
サッカーを習えば、練習で体力をつけることができ、試合を通してチームワークの大切さを学ぶことが可能です。中には、日本代表の有名な選手がコーチをしてくれるスクールもあるので、サッカーで活躍する将来を見据えて取り組めます。
サッカーを習う場合の月額相場は、2,000〜5,000円です。人気のスポーツということもありスクールが多いので、複数が候補になるでしょう。スクールによって料金が異なるので、お近くのサッカースクールを比較してみてください。
8. ダンス
ダンスは、平成から令和にかけて人気が高まっている習い事です。ダンスと言っても以下のようにさまざまな種類があり、子どもの興味のあるジャンルを選べるのが魅力です。
- ヒップホップ
- バレェ
- 社交ダンス
日本では平成からK-POPが流行し、特化したダンスレッスンを設けているスタジオも多くあります。
また、令和になり再度盛り上がっているジャンルが社交ダンスです。テレビ番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ(金スマ)」の企画である社交ダンス部の影響で社交ダンスに関心を抱き、教室に通い始める人も。
ダンスは基本、個人やチーム競技ですが、社交ダンスは2人1組のペアスポーツです。ペアだからこそ、コミュニケーション能力、2人で目標に向かって努力する大切さを学べ、心身ともに成長できます。
ダンス教室の月額相場は、7,000〜15,000円です。単発レッスンの相場は1,500〜3,000円なので、子どもの好みの把握のために体験させても良いでしょう。
基本的にダンス教室は、ヒップホップやK-POPと複数のジャンルのレッスンを提供していることが多いです。ただし、社交ダンスは、専門でやっている教室がほとんどです。
そのため、ダンスを習う際はジャンルを決めてから、教室を探すこをおすすめします。
社交ダンスについて詳しくは「【動画解説】社交ダンスとは?社交ダンスの特徴、歴史、魅力、効果やメリットを解説します」にて解説しています。社交ダンスに期待できる効果も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
9. 書道
書道は、きれいな字を書けるようになり、正しい姿勢と集中力が身につくという理由から人気の習い事です。スマートフォンやパソコンを使用したワークスタイルが当たり前になってきている現代でも、以下のように文字を書く機会はあります。
- ご祝儀
- 香典
- はがき
- 履歴書
- メモ
そのような場面できれいな字を書けると、読んだ人に良い印象が与えられます。
書道教室の月額の相場は、3,000〜7,000円です。書写技能検定の受験を目指せる場合があるので、資格を取得したい方はお近くの書道教室に相談してみましょう。
10. プログラミング
プログラミングは、近年人気が高まっている習い事です。
IT力を身につけた方がいいと言われている現代で、その知識とスキルを効率よく学べるのがプログラミング。2020年度に、小学校のプログラミングの授業が必修になり「子どもに教えてあげられない…」と困っている方も多いのではないでしょうか。
プログラミング教室に通えば、専門知識を有した講師が指導してくれるので、実践的なスキルが身につきます。また、教室で勉強したことを復習すれば、論理的な思考力を養える可能性も。
エンジニアを目指すことも可能なので、プログラミングの知識が将来役立つこともあるでしょう。プログラミング教室の月額の相場は、7,000〜18,000円です。
ただし、パソコンを用意したり教室によっては入会金を支払ったりする必要があり、初期費用がかかります。そのため、費用面を考慮した上でプログラミングを習わせるか考えても良いでしょう。
また、好みが分かれる習い事なので、子どもの意向を聞いてみるのが重要です。
習い事をしている子どもの実態
「子どもには幼い頃からいろんな経験をしてほしい」と思い、幼稚園のときから習い事をさせる家庭があります。一方で「小学生の頃は習い事をさせず、将来のためにお金を貯めておきたい」と考えている家庭もあるでしょう。
ただし、学校に入ったときに学力と体力が劣っていることで、子どもに悲しい思いをさせたくないという気持ちもあるのではないでしょうか。
そこでここでは、習い事をしている子どもの実態として、以下の3つを解説します。
- 習い事を始める歳
- 習い事をしている割合
- 習い事の数
「どれくらいの人が習い事をしているのか」「いつ頃から習い事を始めたら良いか」がわかる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 習い事を始める歳
株式会社バンダイが実施した調査によると、習い事を始める時期は0〜6歳が多いです。小学校に入学する前には50%以上の子どもが習い事を始めているので、準備は早いに越したことはないでしょう。
また同調査によると、子どもが習い事を始めるきっかけの約60%が親の意向とわかっています。特に、体力づくり・運動能力向上や子どもの可能性を伸ばすために習い事をさせる親が多いです。
つまり、多くの親が我が子のことを想い、習い事をさせているということですね。習い事をさせるなら、子どもが生まれた段階から意識しても良いでしょう。
出典:株式会社バンダイ|バンダイこどもアンケートレポート Vol.252「子どもの習い事に関する意識調査」結果
2. 習い事をしている割合
BIPROGY株式会社が運営する「MY HOME Magazine」が実施したアンケートによると、高校生までの子どもの約80%が習い事をしていることがわかっています。また「子供の習い事図鑑」の調査では、70%以上が小学生が習い事をしているという結果も。
そのため、今や習い事をするのが当たり前と言えます。しかし、周りがしているからといって、焦って習い事をさせる必要はありません。
せっかく習い事をさせるなら、長く続けて能力を伸ばしてほしいと考えている方も多いのではないでしょうか。長期にわたって続けてもらうには、子ども自身が楽しめる習い事を選ぶのが重要です。
焦って人気の高い習い事をさせるのではなく、子どもの意向を聞きつつ最適なものを選ぶようにしましょう。
出典:MY HOME Magazine|子どもの習い事ランキング2022 男女別/年齢別など
出典:子供の習い事図鑑|【2022年版】子どもの習い事人気ランキング!1位に変化有り?!習わせて良かった習い事・スポーツ・文化系も解説!
3. 習い事の数
アクトインディ株式会社の調査によると、子ども1人につき1〜2つの習い事をしているという結果が出ています。子どもが1人の家庭で習い事をさせている場合は、2歳以下の約75%が1つ取り組んでいます。
6〜8歳になると、2つ以上の習い事をしている子どもが65%以上に。しかし、9〜12歳では50%近くの子どもが1つだけ習い事をしています。
数が減るのは、子どもが成長するにつれて勉強の重要性が高まり、学習塾に行くために習い事を絞るようになるのではないかと考えられています。そのため、習い事の数は子どもの成長に合わせて取捨選択するのが一般的と言えるでしょう。
出典:アクトインディ株式会社|いこーよ|2019年習い事調査
習い事に関する親と子どもの認識の違い
習い事に関する親と子どもの認識が異なるのは、よくあることです。株式会社バンダイによる調査からわかった親の意向と子どもの意向のTOP3は、以下の通りです。
親の意向 | 子どもの意向 |
---|---|
体力づくり・運動能力向上のため | 兄弟・姉妹が習っているから |
子どもの可能性を伸ばしたいから | その分野が好きだから |
子どもの好きなこと・得意なことを増やしたいから | 友達が習っているから |
引用:株式会社バンダイ|バンダイこどもアンケートレポート Vol.252「子どもの習い事に関する意識調査」結果
調査の結果から、親は将来のことを考えているのに対して、子どもは周囲の影響を受けている傾向にあります。
また、親が子どもにやらせたい習い事は以下の通りです。
- 水泳
- 学習塾
- ピアノ
我が子に習い事させるなら、将来役に立つような知識やスキルを身に着けてもらいたいと思っている親が多いことがわかります。
一方で、子どもの意向で始める習い事の中でも割合が大きいのは、ダンスとサッカーです。子どもがやりたい習い事は、親の考えとズレがあることがわかります。
そのため、習い事を決める際は子どもと十分に話し合って選択するのがおすすめです。
子どもに合った習い事の選び方
できれば子どもが「やりたい」と言ったり、関心を抱いたりした習い事をやらせてあげたいと考えている方も多いのではないでしょうか。習い事を決める際は、子どもの興味があることを聞いた上で、できるだけ多くのものを体験させたり、見せてあげたりするのが重要です。
なぜなら、子ども自身が何に向いているのか把握できていない可能性があるためです。そのため、複数体験して楽しめそうな習い事を選ぶようにしましょう。
また、インターネットで調べたり、同級生の親と話したりして習い事を紹介してもらうのも1つの手段です。そこでもし気になる教室やレッスンなどがあったら、子どもを連れて一緒に見学や体験に行ってみましょう。
習い事によっては、無料で見学や体験をさせてもらえるので利用してみるのがおすすめです。すぐにやめないためにも、子どもの気持ちをしっかり理解してあげましょう。
習い事の選び方について詳しくは「小学生に人気の習い事10選!選び方と社交ダンスがおすすめの理由も解説」にて解説しています。選ぶ際の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
子どもの関心を尊重して最適な習い事を見つけよう
子どもの将来を思い、親の意向で習い事をさせるのは悪いことではありません。ただし、親の気持ちを子どもに押し付け、無理やり教室やレッスンに連れて行くのはやめましょう。
習い事を長期間続けるには、子ども本人が「やりたい」と言っていることをやらせるのが重要です。実際にやってみないと好きかどうか判断ができないこともあるので、まずは見学や体験に連れて行き、子どもの反応を見るのがおすすめです。
見学や体験を利用して、子どもに最適な習い事を一緒に見つけてあげましょう。